Pay it Forward,By Gones

上越教育大学 教職大学院 教授 片桐史裕のブログ

研究

声の表現の効果と相手に響く声の出し方

新潟県教育委員会主催2022年度アカデミックインターンシップの講座を昨年度に続き今年度も開催した。今年度のテーマは、「音声言語表現活動」とした。こどもアナウンス発声協会の草田道代さんと繋がりが出て、アナウンス、発声技術の専門家の指導が可能とな…

ペーパーテストの限界

学部3年生が卒論テーマの一部として、「ペーパーテストの限界」を調べている。ペーパーテストでは、学力のうち、何が測れて、何が測れないのか?ということだ。しかし、世には学校で身に付けさせる力は、ペーパーテストで測れる力のみと考えている教員もい…

VR空間研修(メタバース)の可能性

体育ICT研究会のメタバース研究会にVRゴーグル(Oculus Quest 2)で参加した。私はVR酔いがひどいから、どうなることやら?と思って参加したが、2時間なんとか持ち堪えた。体育ICT研究会の実践や発表内容の質の高さに驚くとともに、今後のメタバ…

手書き文字教育は続くのか?

片桐研究室の学部2年生Hさんは、毎日その日の出来事を手で書いて残しているそうだ。いわゆる「日記」なのだが、「手書き」である必要があるのか?というところから発想し、1人1台タブレットが配布され、手書きで文字を入力せずとも、タブレットにフリッ…

夏の講座ラッシュが終了

アカデミックインターンシップ(於:本学 7月28日(水)) 新潟県私学中学校高等学校教育研修会(於:ナスパニューオータニ 8月17日(火)〜18日(水)) 新潟県立直江津中等教育学校 大学講義体験講座 群読(於:レインボーセンター 8月20日(金)) 長野県教育委員…

デジタルシチズンシップを身に付けるには

新潟県教委の事業「アカデミックインターンシップ」に講座を開設した。こんなマイナーなテーマにもかかわらず、3名の生徒さんが参加してくれた。柏崎市内の高校の所属で、3人とも電車とバスを乗り継いでやって来てくれた。テーマの「デジタルシチズンシッ…

英文法で文化を知る

英語の大多数の先生から「何言っているの?」と言われるかも知れないが、英語の習得と他文化の理解は全くリンクしていない。英語の授業では英米文化(特にアメリカ文化)の理解に時間が割かれることが多いが、「それって、日本語で書かれているアメリカ文化…

巨人の肩に乗る話

どうして研究しなければならないのか? ゴールキーパーがいないPK 「今」は存在するのか? 執筆することでランクアップ 宿題 どうして研究しなければならないのか? 「どうして大学院では研究をしなければならないのか?」と質問した人がいる。これは、「…

ストーリーを持って論文を書く

うちのゼミ生は今,今年度の研究成果を論文にまとめている。うちのゼミ生にとって論文を書く上で一番大変なのは序章(問題の所在)を書くことのようだ。先行研究を調べ上げ,自分がおこなった研究の「意味づけ」をするのだ。うちのゼミの「隠れ」テーマは 意…

部活動のとらえ方

昨日の大学院「学修成果発表会」で「部活動の教育的価値を問い直す」という研究の副査を務めた。院生さんが教育委員会のメンバーや,中学校の顧問,保護者,生徒にインタビュー調査をおこない,部活動のとらえ方を把握し,今後の方針を提案するという,とて…

第17回臨床教科教育学セミナー(in都立科学技術高等学校)

過去の歴史に置いて,初の高校開催であった。それまでは全て大学で開催していた。これはとても意義があることと思っている。教育研究でありながら,学校現場と乖離した教育研究をしているところは多い。学校現場で通じない言語(その学会,分野でしか通じな…

授業課題の「必要性」について

授業課題に関して,「その課題って面白いの?」とか,「その課題って役に立つの?」ということをいつも気にする。面白ければ学習者は乗ってくる。役に立つと思えば,面白くなくても学習者は取り組む。「役に立つ」といってもレベルがある。「自分が将来大人…

読書の効用

検証・学歴の効用作者:濱中 淳子発売日: 2013/06/20メディア: 単行本「読書をすると成績が上がる」とか,「読書をすると論理的思考力が身につく」とか,まことしやかに言われているけれど,エビデンスに基づいて読書の効用について書かれた論文は読んだこと…