「消費型」とは、「無時間モデル」である。つまりお金を払えば商品はすぐ手にはいる。そこには時間のブランクはない。「もしかしたら手に入れられないかも……」という商品に対してお金を払うことはしない。今ではまだお金を払ってもいないのに、商品が届く場合がある。
「労働型」とは「有時間モデル」である。今、労働しているが、その報酬はまだもらえない。ある程度働いたらようやく獲得できる。しかも、その報酬は必ずもらえるとは限らない。
教育・勉強・学習は本来「労働型」である。今ちょっとやったことに対しての成果は全く出ない。継続的に根気よくやることによって「これが身に付いた」ということになる。そして人によって何が身に付いたのかは、それぞれ違うので、統一的なデータで表すのは難しい。
しかし、今までにない活動をする場合は、消費型のようにすぐに成果を示さないと、その活動は認められないことはよくある。一方で、活動と成果の結びつきがはっきりしない場合(むしろ、逆効果である場合)でも、とりあえず今までと同じようなことをしていれば、「きっとこの成果に結びつくんだろう」というように大目に見てもらえる。
「労働型」である『学び合い』(全ての教育活動は労働型であるが……)を「学び合いをやったらどうなるんですか?」という消費型(=このお金を払ったら何を獲得できるんですか?)の論理に当てはめて論ずるのは非常に難しい。難しいどころか、ノウハウ本(消費型=「この実践をやると、すぐにこんな効果がある」)しか信じない教師に対しては不可能と言ってもいいだろう。
この項、思考途中のメモです。