森田さんはイッセー尾形さんの演出家だ。
「沈黙がコミュニケーションの基本」という逆説的な主張が書かれてあるが、考えてみれば、のべつ幕無し喋っている人がコミュニケーションを取れるとも思えない。言い得て妙な表現だ。
国語の時間ではコミュニケーションについても学ぶが、喋ることしか訓練していないような気がする。沈黙(=間)をどう学ばせるか……非常に難しいなぁ。
イッセー尾形さんの公演は、間が大事だ。間があることによって、おもしろさを観客が想像できる。間は1秒狂うと台無しになる。これは落語も同じだ。落語は喋る芸でもあるが、喋らない芸でもある。なんてことを桂文珍が言っていたかな?
間の取れる人 間抜けな人 人づき合いが楽になる (祥伝社新書)
- 作者:森田 雄三
- 発売日: 2007/05/24
- メディア: 新書