内田樹著「村上春樹にご用心」を読んで、この本を知った。内田樹さんも書いていたが、この短編集の中の「かえるくん東京を救う」がとてもいい。
村上春樹は自信の小説を「文芸界の雪かき」と言っていたそうだ。「誰もやらない、でも誰かがやらなければならないことを自分がやっている。」
「かえるくん……」も、誰かがやらねばならぬことを人知れずやり、誰にも評価されないでもいいと考える「かえる」と、かえるを応援することをかえるに選ばれた私と同姓の主人公(それだけでこの短編が好きになった)が出てくる。
かえるくんも主人公も報われないんだけれど、なんだかいいんだよな。
また、夜中眠れないで読んでいて読了してしまった。
- 作者:春樹, 村上
- 発売日: 2002/02/28
- メディア: 文庫