Pay it Forward,By Gones

上越教育大学 教職大学院 教授 片桐史裕のブログ

健全性について

西川先生の記事を受けての記事です。サイトに限らず、全ての組織、全ての団体、全てのシステムの健全性は「風通しの良さ」によって保たれています。『学び合い』グループもどんどん風通しがよくなってきた感じです。

風通しがよくなるとは、各人が、各人の考えで動けて、各人の意見が尊重され、各人の意見に対して意見が言えるということです。これがないとその組織は腐るし、そういう企業はつぶれていきました。

そこには権力的な調整はなじみません。誰かの意図による情報の取捨選択は組織を腐らせるだけです。Googleという企業内の情報においても、重要な情報か、そうでないかは、「たくさんリンクされている」ということで決められているそうです。まさに内外一致です。

学校の教務室での教師の会話で、生徒の批判(というより悪口、というより腹いせ)を言う教師がたくさんいます。また、子どもに知られたら子どもの気分を害するような目標を設定する教師もいます。そういう情報は子どもたちには隠されていきます。

ここに健全性は全く見られません。不健全な教育は腐っていきます。というより既に腐っています。

教育は教師だけで作るのではなく、学校に関係する全ての人(生徒、保護者、地域の人も……)に情報を共有することで健全な教育ができるんじゃないか?と考えています。

『学び合い』は既に風通しの良さを孕んでいる考え方です。だって子どもたちに任せて、教師は「待つ」だけなんですから。