Pay it Forward,By Gones

上越教育大学 教職大学院 教授 片桐史裕のブログ

自由に課題に取り組む


高校教師時代に比べて,こんなに裁量権のある職場に移ったせいか,ちょっとでも束縛されると窮屈に感じる。

模擬授業を見たり,受けたりして,きっと授業技術の高い人なんだろうと思うんだけれど,随所に教師の意図を探らざるを得ない雰囲気が出てしまって,それを言い当てるのもなんだかしゃくに障るし,外すのも意識しているようでなんだか嫌。天邪鬼だからそう思うんだけれど,たくさんの子どもたちはこう思っているんだろうな,と感じた。

「こんなこと当然分かっているでしょう?」と言いながら,自分しか分からないニッチなことを示す。

「これ,分かりますか?」としたり顔に,既にみんながわかりきっているようなことをクイズ形式で示す。

もっと自由にいろいろ発想させてくれ〜!もっと自由にいろいろ考えさせてくれ〜!

課題に到達するまでの方法選択や各自の目標設定の自由を保障してくれ〜!と思う。ひとつひとつの小さな課題が,教師の思考パターンを表していて,「私はあなたの思考パターンとは違いますけど?あなたはそう考えたからといって,私はそう考えるとは限りませんよね?」と伝えたい。教師の思考パターンを子どもになぞらえさせる授業はおしまいにしよう。