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上越教育大学 教職大学院 教授 片桐史裕のブログ

ジュディ 虹の彼方に

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2019年 アメリカ・イギリス作品
JMAXシアターで鑑賞

小学校低学年の頃「オズの魔法使い」のテレビドラマが好きだった。熱心に見ていたと思う。赤と青のセロファンで作られた3Dメガネでテレビを観ると、立体的に見えるという放送をしていて、ドロシーが長い棒を持ってこちらに向かって振るというシーンで初めて立体で見えたのに感動した。「オズの魔法使い」のストーリーはあまり把握しないで観ていたような気もする。ライオンやかかしやブリキの兵士と旅をしていて、全体的に切ない感じは覚えていた。そこでかかる「虹の彼方に」の曲がとても好きだった。

そこでドロシー役をしていたジュディーガーランドの晩年の物語で、子役の時は超売れっ子だったから休みもなく、食事制限もされ、会社によって薬漬けにされ働かされていた。その影響で歳を取っても不眠で不安で不信になっている。子どもと暮らすことだけが生きがいなのだが、借金まみれで親権を手放さなければならなくなりそう。それを解消するためにロンドンに行き金を稼ぐことにする。

子ども時代から超売れっ子で、晩年(といっても47歳!)、公演のためにイギリスで過ごすって、マイケルジャクソンを思い出してしまった。マイケルジャクソンも薬漬けだったし。

「観客との友情を信じている」と最後の方でジュディーガーランドは言っていた。どんなにその公演が盛り上がっても、賞賛されても、人と人との繋がりがほしかったのだと思う。私が大好きで、欠かさずコンサートを観に行って、絶対に外れはない公演をしているミュージシャンも、そういうことを考えているのか?とも思った。

レネー・ゼルウィガーは2020年アカデミー主演女優賞受賞。境遇がジュディーガーランドと重なっているということだった。