Pay it Forward,By Gones

上越教育大学 教職大学院 教授 片桐史裕のブログ

若い人はサウナでもテレビを付けるのか?

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かわら亭に行った。もしかしたら今年最高のサウナ体験だったかもしれない。まだ4月だったけれど。

というのは、夕方に行ったのだが、時間帯が良かったのか、客がほとんどいなかった。かわら亭は、悲しいことに昨年からサウナ室にテレビが設置されてしまった。今日は客が少なかったので、私がサウナに入った時には誰も中にいず、リモコンでテレビを消した。これで久しぶりにオルゴール音だけでゆっくりサウナに入れると思っていた。

数分後入ってきた客(おっさん)が「テレビ付けてもいいですか?」と聞いてきたので、黙って頷くしか無かった。テレビが設置されているのに、「テレビを付けるな」という権利は私には無いような気がした。そのおっさんは、べつにみたいテレビがあるわけでもなく、チャンネルを変えて民放夕方情報番組に決定した。コロナ禍の不安を煽る内容しか流していなかった。

この年代のおっさんは、何はなくともとりあえずテレビを付けて、その時間を埋めようとする癖になっているんだな、と思った。見たい番組があるわけでもないけれど、とりあえずテレビを付けないと落ち着かないのだろう、と思った。サウナには体を熱くして汗をかくフィジカル面の効果しか期待していないのだろう。

この時に入ってきた人が、20代の若者だったら、果たしてテレビを付けただろうか?若者はテレビを観ないとよく聞く。びっくりするほどテレビ番組を知らない。「チコちゃんに叱られる!」を知らなかったのにはびっくりした。でも、そういう人だったら、きっと「テレビいいですか?」なんて訊かないで、そのままサウナに入っているんだろうな、と思った。

テレビがうるさいな〜と思って、サウナを出て、浴室内の狭い水風呂に入り(これはいつも通り冷たかった)、露天風呂に行くと、なんと、石庭にデッキチェアーが1脚おいてあるじゃないか。おおー!かわら亭に求めていたものがあった。夕日で植木の上部のみが照らされ、マジックアワーの中、デッキチェアーに座り、1セット目からととのってしまった。鳥の鳴き声が聞こえ、爽やな風が肌にあたり、気温はちょっと低かったけれど、とてもよかった。

さて、サウナ2セット目、と思い、サウナ室に入るとまた誰もいない。しかも、テレビが既に消えていた。そうか、さっきテレビを付けたおっさんが、テレビを消して出ていったのか、と思うと、ちょっとうれしくなる。そしてこのセットでは、誰もサウナに入ってこなかった。きっちり12分入り、冷たすぎる水風呂につかり、外のデッキチェアーで休憩する。

気温も急に下がり、体も冷えすぎたので、それほどととのわない。そこでスチームサウナにも入る。スチームサウナ室内は蒸気で真っ白だった。そこでじわじわと体を温め、サウナ3セット目に臨む。

また誰もサウナ室にはいず、しかしテレビがついていたので、消して最終セットを味わう。途中で1名入ってきたが、その人はテレビがついていないことを気にせず、サウナ室に座り、瞑想を始める。私と同じ気持ちでサウナに臨む人がいてうれしい。

ということで、テレビが無く、外の水風呂があればかわら亭は最高のサウナなのだが、今日はテレビを消してサウナを堪能し、デッキチェアーで整えたという、今年最高のサウナ体験ができた。この時間帯は客が少ないのか、たまたま今日だけだったのかわからない。

サウナはどこに行っても当たり外れがあるが、コンスタントに当たりのことなんてまず無いのだから、ハズレの時は諦めて、当たりの時に十分に楽しめるようにしようと思う。

今日のととのい度→4 ☆☆☆☆★