体育ICT研究会のメタバース研究会にVRゴーグル(Oculus Quest 2)で参加した。私はVR酔いがひどいから、どうなることやら?と思って参加したが、2時間なんとか持ち堪えた。
体育ICT研究会の実践や発表内容の質の高さに驚くとともに、今後のメタバースを使用したオンライン研修会の可能性を体験できた。
VR空間に参加するのは、体力的な負荷はちょっとあるけれど、私にとって精神的な負荷はZoomなどの平面画面よりも無いということが分かった。今後、メタバースを使っていろんなことをしてみようと思えた研修だった。
メタバース空間のメリット
参加者同士の距離感がいい
Zoomで参加すると、全員が同じ画面に平面でこちらを向いている。私はこれが結構つらい。全員に見られている感じがしてストレスがかかる。しかし、話題提供者が画面共有をすると、その画面だけが見え、他の参加者の存在が感じられなくなる。
体育ICT研究会のメタバース研究会では、Spatial
spatial.io
というアメリカのサービスを使用していたのだが、ちょうどいいホールの空間が用意されていて、開放的で、しかも近くに移動すると、「あ、近い!」と思えるし、遠くの人は気にならなくなる。人間としての距離感の感覚が丁度良かった。
没入感があり、そしてよそ見ができる
Zoomだと、画面に強制的に共有画面、または参加者の顔(もしくは、ビデオOFFした人の名前)が表示される。それを見ていなければならないが、メタバースだと、首を振れば、他の景色が見える。これは、その研修会に没頭できるとともに、ちょっと気をゆるめてよそ見をすることも許される。これはVRゴーグルを付けているからなのだけれども、スマホ等で参加した場合は、どうなるんだろう?スマホの向きを変えると別の景色が映るようになるのだろうか?なっていればいいなぁ。
人がいるのを感じられる
このメリットをもとに、バーチャル模擬授業を仕組んでみようか?と思っている。オンラインでの模擬授業、はっきり言って学習者からの反応が全く感じられず、授業者の訓練になっていない。対面で行うのが一番いいのは決まっているが、それが出来ない場合、参加者の存在を感じられる。参加者がどこを向いて、どんな動作をしているのか、その雰囲気を仕組むことができる。来年度、それをやってみたいと思う。
Spatialのメリット
メタバースサービスを検索して、Clusterと、horizon Workroomaを見つけていた。しかし、Spatialが一番使いやすいと感じた。
メタバース空間のデメリット
首が凝る
Oculus Questが重いせいだが、2時間付けっぱなしだとかなり首が凝る。1時間程度が限界かな?もうちょっと軽いVRゴーグルも対応してほしい。
動画再生が止まるかも
Zoomに比べて、データ量が多いから、たまにいろいろ不具合が生じた。これは今後改善していくんだろうけれど、用意された動画が流れなかったり、音声が一旦途切れて、その後圧縮された早口の発言が流れたり、アバターの動作がおかしかったりと、ちょっとそれは気になった。
酔う
軽いVR酔いにはなった。メガネをしてVRゴーグルを付けているせいもあるのかもしれない。目を酷使しているという感じになり、ちょっと酔った。Oculus Questに付ける矯正レンズを買うしかないかな?しかし、ClusterのVR空間に比べたら、全く酔わなかった。Clusterのユーザーが作った、オープンの空間に行くと、ちょっと移動しただけでぐらぐら酔ってしまう。Spatialはそこの部分は工夫されているのかもしれない。
グループ討議では、他の声も入ってくる
今日は同じ空間で、グループ討議が組まれていたのだが、Spatialには、「近くの人同士で会話ができる」というメニューがあるらしい(有料プランのみ?)。しかし、近くの人の声も入ってくるが、別グループの人の声も入ってくる。だから近くの人の声が聞き取れない状態になってしまった。もっと距離を空けないといけなかったのかもしれない。別のRoomを用意することで回避できたのかもしれないが、それも手間だろう。Zoomはブレイクアウトルームでそれが簡単にできる。
総評
データ量を食うので、モバイル通信で参加するのは難しいかもしれないが、今後改善されていくだろう。コロナ禍で対面の学会、研修会が軒並みオンラインになっているが、コロナ禍が明けたとしても、インターネット通信環境が整っている場合、旅費をかけて参加するのは難しいけれど、メタバースだったら、と参加しても、十分満足感は得られると思う。リアルの参加者とオンライン参加者が融合して参加できるようになるともっと面白いのだと思う。
VR空間は自由にいろいろできるので、今度オンラインゼミでやってみよう。Oculus Quest 2、もっと買わなきゃか。