エッセイを読むのは、遅くからファンになった私としては、推し理解にはちょうどいい。
中に驚いたエッセイがあった。自分だったらどうなっていただろう、というもの。
No.141 2019.12 「地球は狭い」というタイトル。
真綾さんがクロアチアにプライベートで1人旅行に行ったとき、宿を出て空港に向かうとき、宿のオーナーから、日本人旅行者の若い男性が1人いるから、一緒にタクシーで空港に行った方が旅費の節約になるからと薦められたそうだ。ちょっと気がすすまないと思いながらも一緒に乗って、タクシーの中で旅について話していたそうだ。
タクシーを降りるちょっと前、その若者は、「実はあなたのコンサートに行ったことがあります。飛行機の中で曲も良く聞いています。」と告げられたそうだ。
真綾さんはオフ中で気がゆるんでいたけれど、それでびっくりしてしまったという話。
私がその若者の立場だったらどうなるだろう?と思った。タクシーの後部座席に、推しらしき人がいて、その声はいつもイヤフォンで聞いている声で、絶対その人だ。芸名を使っていないから、会話の最中、名前も伝え合っただろう。絶対真綾さんだと思ったら、心臓バクバク、絶対にファンだと伝えるだろう。しかも日本じゃ無くて、クロアチアで。
きっと私はクロアチアに1人旅なんて行かないから、そんな機会なんて訪れないんだろうけれど。それでも、日本で、山下達郎さんとばったりエレベーターの中で2人きりになったら、とか、妄想を膨らましてしまう。相手の迷惑を考えず、絶対に声をかけてしまうと思った。
新潟市でほんとうにたまにだけれど、アルビの選手とすれ違うときがある。こんなおじさんでも興奮して選手の名前を呼んで、手を振る。スルーしたら絶対悔やむから。(799字)