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上越教育大学 教職大学院 教授 片桐史裕のブログ

教員免許状

教師として生徒の前に立つには教員免許状が必要になる。しかし、教員免許状を持っているだけでは、教師として見てくれないのも事実だ。不思議な免許だ。

普通自動車免許を取得したばかりだったら、「これで今日から自動車を運転できるね。」となる。もちろんその後運転しなかったらどんどん能力は落ちる。しかし自動車学校では運転の技術を学び、公道でも運転する。自動車免許を取得したということは、一人前に運転できる技術を身につけたという証でもある。

しかし、教員免許を取得したからといって、「今日から一人前に先生になれるね。」とはならない。大学で教師として働く技術を全て学ぶわけでもない。教育実習先で授業を受け持つが、単に授業をするだけで、その裏にあることはほとんど学ばない。教員免許状を取得したということは、一人前に教師としてやっていけるという証ではない。

この免許って何を保証するものなんだろう?「教員免許状取得のためにある程度勉強しましたよ。」ということの証なのかな?

その証を持って、採用試験を受け、採用されると、すぐに「一人前の教師」と同じように子どもたちの前に立つことになる。その採用試験だって、「本当に教師としてやっていける」人を採用できるとは限らないのだ*1

つくづく不思議な教員免許状だ。医師免許にも似たような感じはあるけれど、医師免許を取得したからといってすぐに患者を診ることができるというわけでもないよねぇ。ある程度先輩医師について研修する期間もある。うーん、不思議。

*1:きっと、そうだったら20年前私は採用されなかっただろう。