Pay it Forward,By Gones

上越教育大学 教職大学院 教授 片桐史裕のブログ

0から始めたレザークラフト(キーケース完成)

何を思ったのか、レザークラフトをやろうと決意した。単身赴任のアパート時間、仕事が終わって風呂入って飯作ってテレビを観ながら食って、その後だらだらとアニメを見続けていたのだが、このアニメを見続ける時間にレザークラフトやっていればいいのでは?と思ったのだ。

何でレザークラフトなのか?よく分からないけれど、最近革製のショルダバッグに買い換えて、革製品っていいな、と思ったのがきっかけで、ほしい機能がついた革小物を自分で作れるのでは?と思った。革製品だったら、ちょっと失敗したとしても、それが「味」として容認できそうな気がするし、自分だけが使うのだから、多少の傷や色むらなんてどうでもいいから、必要な機能がついたものを作ろうと決意した。

工具入手

なるべく安く始めたいと思っていた。知識はネットで調べればいいのだが、工具は必要になる。必要な工具って何だろう?と、ネットで検索して、とりあえず初期投資として以下のものをネットで注文したり、近くのホームセンタークラフトショップで買った。(価格は購入時)

基本7点セット 3,190円

store.shopping.yahoo.co.jp

  • 菱目打ち×2
  • 針×3
  • ロー引き糸
  • ゴム板
  • 革用ボンド
  • 目打ち(ニードル)

初期キットはいろいろあったのだが、値段が手頃でゴム板がついているのはこれしか見つからなかったのでこれにした。しかし、近くのホームセンターのクラフトショップにレザークラフト用のゴム板が手頃な値段で売っていたので、このきっとにこだわる必要はなかったのかも。

針 198円

ブログを見ると「針が折れやすい」という記事があったので、予備で買ったのだが、キーケースを完成した時点で、折れた針は無い。

ゴムハンマー 348円

www.komeri.com
専用工具ではないものをホームセンターで買えば、安上がりなのかな?と思い、コメリで買う。

カッター 178円

www.komeri.com

カッティングマット(A3) 1,190円

www.monotaro.com

トコフィニッシュ 約400円

「トコ」って何?「トコノール」なんていう商品もあるのだけれど、これも同じものだと思って、近くのホームセンタークラフトショップで買う。

コパ磨き 約600円

「コパ」って何?よく分からないのだけれど、磨かんきゃならないんだな、と思ってクラフトショップで買う。

サンドスティック 約600円

へり落とし 約600円

革 約2,000円

クラフトショップでA3用紙くらいの大きさの茶色い手頃な革を2,000円ぐらいで買う。初心者だから、安めでいいよね、と思って選ぶのだけれど、やっぱり革って高いよな。

画用紙四つ切り100枚 4,279円

型紙を貼り付けて、切って、革に型を引くための厚い紙。100枚も使うのか?と思ったけれど、1〜2枚買うんだったら、一冊買っておこうと思った。

ゴム糊 329円

何でゴム糊?普通の糊じゃダメなのか?と思ったのだけれど、使ってみてわかった。型紙を画用紙に貼り付けるとき、ふやけない。簡単にはがせる。伸びがいいということで、ゴム糊を使うんだろう。きっと。

作業用手袋 398円

www.komeri.com

型紙をダウンロード

leathercraft-zero.com
レザークラフトの型紙は、有料で売っているものがほとんどなのだが、こんなサイトを見つけて、スマートキー入れがついたキーケースの型紙をダウンロードさせてもらった。この記事には、この型紙を使うとキーがはみ出すとあったので、長さを1cm伸ばす型紙に修正した。

型紙を画用紙に貼り、型紙を切り出す


プリンターでコピー用紙に印刷した型紙をA4まるごと四つ切りの画用紙にゴム糊で貼り付ける。型紙は、A4用紙におさまるように作られていて、本当に有り難い。画用紙も無駄なく使える。そして直線は定規を使い、曲線はフリーハンドでカッターで切り出す。

型紙を元に革を切り出す


革の無駄がないように、切り出した型紙を革に乗せてみた。買った革の4分の1しか使わなくて良いようだった。ということは、革の材料費は500円位になるのだろうか?

銀ペン(革に印を付けるペン?)は買わなかったので、普通の鉛筆で型紙に沿って線を引く。これで十分なのだが、銀ペンって何で必要なんだろう?ニードルで印を付けるやり方もあるのだが、普通の鉛筆でいいじゃん。

印に従って、定規を使ったり、フリーハンドで革を切る。結構簡単に切れる。

切り出したものはこんな感じ。

革の裏(トコ?)の毛羽立ち押さえの処理をする

行う作業しか検索していないから、用語なんてあやふや。「トコ」というのは革の裏側のことなのか?「トコフィニッシュ」を塗って磨くと革の毛羽立ちが押さえられるということなのか?と思いながら、見よう見まねで縫って、コパ磨きのへらの部分で何度ものばす。まぁ、正確なことはそういうサイトを御覧下さい。

貼り合わせて縫い始め


キーケースを作る前に、パスケースのキットを買って作ってみたのだけれど、糸の両側に針を付け、二重に縫うことになっている。菱目打ちで突けた穴に2回針を通すことになる。蝋が塗られた糸を使うのだが、素手で行うと手にべったり蝋が着くので、今回は事前に作業用の手袋をコメリで買った。なるべく薄手の細かい作業ができるものと思って選んだのだけれど、かなりいいものだった。

サンドスティックで貼り合わせるところをざらざらにして、革用ボンドを使って貼る。調べると、革用ボンドを使う場合もあるし、ゴム糊を使う人もいる。ゴム糊を使う場合は、失敗したときにすぐにはがせるからというものだった。革用ボンドを使うと完璧にくっつく。後に糸で縫い合わせるのだから、革用ボンドを使わなくてもいいのかもしれない。でも、キットに入っていたから革用ボンドを使う。

革の両側から針を通す作業なので、革を裏返すことが何度もあって、しかも針と糸があるので絡まったりしてやっかいだ。レザークラフト用の固定具があるらしいが、かなり高価なので、ブックエンドとクリップであり合わせの作業台を作る。これは便利だった。

金具を取り付ける

鍵をぶら下げたりする金具や、ホックを買っていないことに気づいた。慌ててYahoo!ショッピングで買う。Yahoo!Prime会員だからか、送料無料になったからありがたい。
キーホルダー金具 305円
store.shopping.yahoo.co.jp
ホックセット 2,031円
store.shopping.yahoo.co.jp

ホックセットはこんなに多くのものはいらなかった。そしてこのセットは色のバリエーションはあるが、全て同じ大きさ。大きさ違いや、バネホックや普通の留め具も入っているセットだったら重宝したのに。こんなにたくさんのバネホックは、きっといつまでたっても使い切れない。近くのホームセンタークラフトショップで選べば良かったが、ネットだと平日届けてくれるから、頼ってしまったのだよな。

でも、打ち付け具や打ち付け台も付いていたり、穴開け具も着いていたから、結果的に良かったのかもしれない。どうやって革に通すのだろう?と分からず、ニードルを使って穴を開けてぐりぐりやったのだが、全く通らない。セットに付いていた用途不明の用具を使えば良かったのだと後から気づく。

そしてホックの付け方も想像つかず、ネットで調べて、4種類ある部品のうち、何と何がセットなのかを理解し、打ち付け具の使い方も学んで打ち付ける。そうか、見慣れているバネホックって、こうやって留まっていたのか。

キーホルダー金具の留め具を表裏逆に取り付けてしまった。

失敗は右側。上下逆に打ち付けたから飛び出ている。

全てのパーツを縫い付けて、ヘリを落とし、コパを磨いて完成


「コパ」って、革の縁のことなのかな?ここも毛羽立つから、ヘリを落とし、全てが終わってからトコフィニッシュを綿棒で塗って、コパ磨きで磨く。コパが綺麗だと高級感が出る。

今まで使っていたキーケースよりも一回り大きくなってしまったのは、革の厚さが今までの寄りもちょっと厚いからなのだが、ショルダーバッグに今までどおり収まるので、不便はしない。

開いて右側の収納部分にはオリジナル型紙には無かったホックを付けて、AirTagを収納する。左側の3分の1の部分を塗って、ポケットを作り、立体駐車場の操作キーを差し込む。これで必要十分な機能を付けた。とても満足。ただ、コインを入れる部分がないので、ちょっとそれが心残りだ。それから糸の色は革の色に近いものが良かったかな?

かかった費用

工具を除いた材料費は、以下の通り。

  • 革……約500円(2,000円くらいの革の4分の1を使用)
  • キーホルダー金具……305円
  • バネホック……40円(2セットでこのくらい)
  • 糸……10円?
  • 合計……855円

型紙の画用紙やら、なんやらあるのだけれど、それも含めて大雑把に見積もれば、材料費約1,000円以内で作れる。

ちなみに買った工具の合計は……8,431円。あれ?こんなものか。世には1万円以上の初心者キットもあるのだけれど、もうこれで十分なんだろうな。

このあいだダイソーに行って、クラフトコーナーに行ってみたら、ホックを売っていた。そうか、こういう所で安く手に入れることもできるんだな。

次は染色もしてみたいな。