Pay it Forward,By Gones

上越教育大学 教職大学院 教授 片桐史裕のブログ

『学び合い』できるかどうか

一般的に、

一斉授業をしていて、授業がうまく行かないと、生徒や保護者や学校や環境や社会のせいにする。『学び合い』を志してうまく行かないと、自分の中に原因をさぐるようになってしまう。

という傾向が見られるのではないか?かくいう私も昔と今を比較すると、昔は生徒や保護者のせいにしていたし、今は『学び合い』でうまく行かないと自分の目標設定の見直しをするようにしている。

見方を変えてみると、生徒や保護者や学校にうまく行かない原因を求めているようでは、どんなに頑張っても『学び合い』文化は生成しない。なぜなら、『学び合い』は「子供を信じる」ということが根本にあるから。

一方、自分に原因を求めている人が『学び合い』がうまく行かないと、自分をどんどん責めていくことになってしまう。実はこれが一番恐い。自分を責めるということは、他人に責められるよりも逃げ場が無くなる。潰れてしまう可能性が高くなる。

だから『学び合い』に即効性を求めてはいけない。子供を信じていれば、何時かは必ず成果が出る。「待つ」という気持ちも『学び合い』には重要だ。

即効性を求めない「ゆるい」『学び合い』の方が「ゆるぎがない」ものだと私は思っている。

まぁ、即効性を求めないと言っても在学中には少しは効果が見られるようになってほしいと思うので、遅くとも学年の終わりや、卒業までのスパンを視野には入れているが。