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上越教育大学 教職大学院 教授 片桐史裕のブログ

「ありふれた祈り」〜おいしいコーヒーのいれ方〜

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村山由佳著「おいしいコーヒーのいれ方」が完結した。最終巻は「ありふれた祈り」

1994年に第1巻が発表され、1997年にはNHKFM青春アドベンチャー」でラジオドラマ化され、それを聞いた私は小説を読むようになった。考えてみれば、四半世紀以上の長期連載である。小説の時間は、5年も経っていないんじゃないか?

青春アドベンチャー」で、「え?NHKがここまで生々しい描写をやるの?」なんてびっくりして、そしてヒロインかれん役の長谷川真弓の声が、イメージにぴったりというか、長谷川真弓の声のイメージが確立されてしまって、そのイメージで25年以上小説を読んでいた。

25年以上と言っても、ずーっと連載されていたわけじゃなく、数年のブランクなんてざらだった。初めは文庫本、途中文庫本の出版が待てないからJブックという大判の本、電子書籍でも読んだことがあっただろうか?最近は文庫本を買っていた。最後の「ありふれた祈り」はJブックで買ってしまったのだが、文庫本も同時発売だったらしい。小説を読み直したわけではないのだが、最終刊で過去のエピソードが出てくる旅に、その詳細まで覚えている自分にびっくりした。

25年間も一定のクオリティと雰囲気を保ったまま創作できた村山由佳もすごいなぁと思う。

結末として、「終わらせた」という感じだったが、どんな結末でも、物語を納得のいく形で「終わらせる」というのはとても大切なことだと思った。個人的には「軟着陸」だけれど、ファンであるけれど続編はいらないとも思った。