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上越教育大学 教職大学院 教授 片桐史裕のブログ

第1回教科の見方・考え方を身に付ける授業デザイン研究会

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鈴木庸介先生と高校の授業についての改革を考えよう!と意気投合したのは、2年前の夏だった。新潟市で集まって飲んだときに「高校部会」を立ち上げよう!と意気投合した。それから時間が経ってようやく第1回の会合を持つことができた。私が会の名前を考えると、いつも長くなる。大学院で解説している授業の名称も長いものばかりだ。ここら辺のセンスがないが、短いとあまり上手く伝わらないので、長いままになってしまう。第1回は静岡市で開催できた。静岡には毎年お邪魔できる縁ができたのがうれしい。

先ず私が会の趣旨説明と問題提起をおこなった。私の問題意識としては、生徒の生きる力に余り繋がっているとは思えない「出口指導」ばかりやっていては、生徒は成長できないのではないか?今の時代、全うに生き残っていけないのではないか?という危機意識からだ。具体的にいえば、大学受験指導なんかしていては、生徒は人と繋がる力なんて付けられないのじゃないか?ということ。前時代だったら、今のような大学受験指導バリバリ、それ以外は認めないというような教育を学校はしていなかった。しかし、いつからか、ここ10年ほど、偏向的な管理職中心に、模試の偏差値をアップしないものは高校教師ではない、という予備校チックな考えを持つ教師が多くなってきた。

それでは子どもたちは、点数至上主義に陥り、問いの「答え」のみ知ることを目的とし、「問いを立てる」という力は全くつかない。いろんな事象に疑問を持ち、解決しようとしなければ生活も、世の中もよくはならない。そのような力を付けるためには学習指導要領では「教科の見方・考え方」と言っている。じゃあ、各教科の「見方・考え方」って何?それらを付けるためにはどんな授業デザインにすればいいの?ということを対話的に学んでいこうというのがこの会の目的だ。

それに賛同してくれて、約20人の高校の先生方が集まってくれた。ありがたいことだ。

私の趣旨説明の後、鈴木庸介先生の「教科の見方・考え方」とは?というレクチャーがあり、その後庸介先生が実践したビデオを見ながら、自由に発言していく。庸介先生の授業の最初の語り(目標設定)の3分間を聞いた後、目標についての議論が1時間続いた。詳細は、後日参加したうちの研究室の院生がFacebookにレポートしてくれるから、それに譲るとして、この研究会が望まれていたんだなと思った。参加した先生は、国語、数学、地歴公民、理科、英語、商業と多種多様で、教科を越えて授業デザインについて検討する会というのは、今までの高校教師対象の教育研究会ではほぼあり得ないことだと思った。生徒の卒業後、将来に身に付けるべき資質、能力がはっきりとイメージできるからこそ、こういうことができるのだと思った。大学受験レベルの受験テクニックを教えるのだったら、絶対こうはいかないはずだ。

その後休憩を取り、仕切り直しをして、授業内容についての質問(あらかじめうちの院生がビデオを見て、そこで思った疑問、質問を投げかけた)を受けるという形で進めた。これも詳細は後日のレポートに譲る。

あっという間の3時間半で、どんな目標設定、どんな課題せっい、どんな評価をするべきか、ということがなんとなく共有され、それをもとに、私は国語科の授業デザインを深めたいと思った。会がもっと多くなれば、こういう共通理解後に各教科の分科会を開くといいのかな?とも思った。

今回は静岡を堪能でき、夜の情報交換会で楽しめ、次の日はサウナしきじに行き、しらす丼を食べ、満足して帰ることができた。静岡はもう春のような陽気だった。着ていたベンチコートは全くいらなかった。
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