Pay it Forward,By Gones

上越教育大学 教職大学院 教授 片桐史裕のブログ

さがす

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新潟県内では、先月イオンシネマ新潟西で1〜2週間、J-MAXシアター上越で1週間かけられた。こりゃあ、上越で観に行かねばと思い、予定を組んで行った。#たまむすび で、#町山智浩 さんが、「今シーズン今まで観た中で最高傑作」と言っていたので、期待して行った。内容的には、ドロドロぐちゃぐちゃで、誰にでもお勧めできないとも言っていた。

こういう映画は必ず観に行くことにしている。絶対に巷で話題にならないし、テレビでも放映されないし、サブスクでも見られるかわからないからだ。サブスクで見られるとしたら、数年後になるかもしれない。

町山さんの評の通り、ドロドロぐちゃぐちゃで、「ざわざわする映画」だった。観ていて気持ちのいいものではない。殺人が当たり前のように行われる。でも、中学生の娘の伊東蒼のキャラが、コメディーチックに変えてくれる。もちろん主人公の佐藤二朗のキャラもあるのだけれど。伊藤蒼は「おかえりモネ」の学生役だったのか。

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日常の中に当たり前に狂気を持っている人(森田望智=殺される人、清水尋也=殺す人)と、どんどんと狂気に引きこまれている人(佐藤二朗)と、それでも日常に引き戻そうとする人(伊藤蒼)が平素の世間の中に存在しているのが、引いてみるとコメディーで、当事者になるとシリアスである、というチャップリンの言葉のように描かれていた。

ざわざわしてイヤな後味のまま終わるのではなく、ちょっとほのぼのと終わるのが面白い。父親と娘の物語だから、町山智浩は、「ベスト」と評したのかな?娘を持っていない私は、よく分からない感じだったけれど。