Pay it Forward,By Gones

上越教育大学 教職大学院 教授 片桐史裕のブログ

今年度の『学び合い』のふりかえり1

1年生から2年生にかけてクラス替えをして、1年間が経った。新たなクラスになっての『学び合い』というのはなかなか大変である。しかも、週2時間という授業で、いかに早く『学び合い』文化をかが課題だった。

でも、そんなことはすっかり忘れて、年度の終わり近くになって「なんだかだらけているなぁ。」「なんだかあいつは動いていないなぁ。」ということばかり気になっていた。

しかし、ふと気づいたことがあった。それは、「そういえば、今年度当初はこんなにワイワイがやがや話すことなんて無かったぞ。」「今は新たな課題を説明したらその時間から席を立って情報交換しているじゃないか。」というものだ。

『学び合い』を見ていると、やらない子どものことが目につくのだが、逆にやっている子どもは当たり前に見えてくる傾向がある。『学び合い』じゃなかったときは、やっている子どももやっているふりをしている子どもも同じように見えていたじゃないかとふりかえる。

『学び合い』を始めるとそこが最初の関門になるんじゃないかな?昔、私が話し合いの授業について研修で発表すると、「話し合わなかったらどうするんですか?」という質問を必ず受けていた。つまり、「やらない子どもが見えてしまう。」ということなんだろう。

今だったらこう答えるかな?
「それはそれでいいじゃん。話し合いの授業をしなかったら、やっているふりをして気づかれないでいるだけなんだから。勉強をするふりをして勉強するつもりになっているよりもいいことじゃないかな?太く鷹揚にいきましょう。」

「話し合い」を『学び合い』に置き換えることもできます。