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テレビアニメ「チ。—地球の運動について—」が始まった。マンガで完結まで読んだのだが、初期主人公の声が坂本真綾さんとは、ありがたい。
固定観念や、洗脳や、色眼鏡や思い込みを外して本質を見ることがいかに大変なのかを感じさせる。そして、研究、探究とは、そんな障害を描き分けて本質、真実を明らかにすることである。
「自分が信じているこれが正しいのだ」という思い込みを外して、「本当かな?」と立ち止まってツッコミを入れることがどんなに難しいことか。「チ。」の描かれている時代は、「本当かな?」と思うだけで、口にするだけで死刑になった時代だ。
ところが今の日本は、表現の自由が憲法で保障されている。ちょっと立ち止まって「本当かな?」「本当ですか?」と口にしても殺されない。
じゃあ、「本当かな?」と足を止めるきっかけは何か?目の前の現象だ。
主人公ラファウ(cv.坂本真綾)は、地球が世の中の中心にあり、天体がその周りを動いていると信じていた。その天体の軌道を異端審問にかけられ、解放されたフベルトに描くように言われる。ラファウは描くが、フベルトは「それは美しいですか?」と問う。
ラファウは、天動説で描いた天体の軌道には、ちょっと変なところがあるが、そういうものだと納得していたが、「美しいかどうか」で判断していなかった。引っかかるところもあったのだが、そんなことは考えてはいけないと、矛盾に目をつむっていた。しかし、フベルトに美しいかどうかを問われ、地動説だとぴったりはまることに気づく。
目の前の上手く行かない、美しくないことに、思想を傘に目をつむるのは美しくない。
NetflixやabemaTVでも放映するので、ゼミ生は必視です。
https://abema.tv/video/episode/568-32_s1_p1
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