2021年公開 高田世界視聴
2021年10月総選挙の香川一区(小川淳也)を追ったドキュメント映画。この映画だけを見ても、面白いのだが、1作目「なぜ君は総理大臣になれないのか」を見ていると、最後のお子さんの挨拶では完全に涙腺が崩壊してしまう。私が観たドキュメント映画でウルウルしたのは初めてかもしれない。
マスコミ資本の映画では無いため、配慮とか、忖度とか、宣伝とかそんなことは無縁だと思える(思いたい)。地方議員がどんな活動をして、どんな苦労をして、どんな圧力を受け、どんなバッシングを受け、その周りの家族がどんな思いで、どんな苦労をしているかをそのまま撮影している。
前回の「なぜ君は……」とは違うところは、「なぜ君は……」の知名度が上がり、対立候補がそれを意識し、撮影妨害をしようとしたりして、政治の闇(というか、選挙で利益を得ようとしている人たちの利害関係によるドロドロした部分)も描かれて、ざわざわしてしまった。しかし、それが現実なんだろうと思う。初めはいい顔をしていたが、だんだん情勢が不利になっていくと同時に、どんどんイヤな部分が見え始めてくる。人間はそうなんだ、と思える部分でもあるけれど、そこは、当選することが全てと思っている人と、当選してからが大切と思っている人の違いなのかもしれない。
それでも、「善悪」の構造となってしまっているのが、前回と違うところで、ちょっと「あれ?」と思ってしまった部分でもある。
選挙って面白いなぁ。と昔から(投票権を得る前から)思っていたが、ここまでえぐって映しだされると、人間模様が本当に面白い(端にいる場合だけれど)。こんなイベントに参加しない(投票しない)のって、もったいないなぁと思う。
高田世界館で、4月15日(金)まで上映している。新潟市のシネ・ウインドでも2月に上映していたが、高田世界館で観ようと思って見るのを伸ばしていた。1作目「なぜ君は……」は、Amazon Prime Video他の配信サイトで400円(Amazon Prime Video)で観られるようなので、こちらを観てから観ることをお勧めする。