Pay it Forward,By Gones

上越教育大学 教職大学院 教授 片桐史裕のブログ

オオカミの家


2018年 チリ 高田世界館視聴

伊集院光深夜の馬鹿力で、ハライチ岩井に伊集院光がお勧めされたと話していて、気になっていた。こういう映画はさすが、高田世界館でかけられるので、これも今のうちに観ておかなければならないと思い、足を運んだ。

ストップモーションアニメ。2018年に公開されているが、なぜか5年後、日本で公開されているのが不思議だ。なぜ5年後?

ストーリーは、ほぼわからない。非常に不気味な感じはするが、ブタが子どもになったり、子どもがブタになったり。誰かの狂気が映像化されているのか?とも思えてくる。個人的には疲労感があった状態で、たまに眠くなりながら見たので、夢うつつで、映画世界にそのまま入ってしまったような感じがした。

現実なのか、アニメなのか分からない状態で撮影されていて、小屋の壁がスクリーンになったり、突然紙くずが集まってきて登場人物になったり。プロジェクションマッピングなのか?と思いきや、実際に部屋の壁に描いて、ちょっとずつずらしながら描かれ、消したところは、その前のコマの絵の具の景色れていない後が残っていて、それがさらに不気味な感じになっている。

部屋の家具もそのまま使っていたり、家具の凹凸関係なく絵が描かれていたりと、観ているとなんだか分からなくなってくる。こんなストップモーションアニメは初めて観た。いったいどれほどの時間をかけて作られたのだろうか?たまに立体物を動かすときに使われた支えている糸が見えたりして、作り物感も感じるのだが、映画に入り込むと、本当に生きているようにも見える。

リアルと作り物感がどんどん入れ替わって感じてしまって、これも分けが分からなくしている原因だ。

これを高田世界館で観たということに、雰囲気を増幅させているのだろう。きっと自分の部屋の小さな画面で見たって、没頭できず、こんな気持ちにはなれないはず。