Pay it Forward,By Gones

上越教育大学 教職大学院 教授 片桐史裕のブログ

2018-01-01から1年間の記事一覧

久比岐能

初めて能を通して観た。演目は「安宅」だ。予習しようとストーリーを読んでみたら,「勧進帳」だった。「勧進帳」の元は能の演目だったのか。能の前には狂言と仕舞があった。狂言って,能の間にあるのかな?と思っていたが,そうでない場合もあるみたい。「…

ドラマの匂い

「面白い」という噂のドラマを見てみると,どうも臭くて受け付けないことがある。castは豪華なんだろうけれど,台詞回しがいちいち臭くて受け付けない。これは単なる個人の好みなんだと思う。いわゆる「トレンディードラマ」の系譜を受け継ぐものがあまりに…

1987、ある闘いの真実 2017韓国

シネウインドで鑑賞 またもや韓国映画,スゲーと思った。光州事件から7年後,この事件をきっかけに韓国大統領直接選挙を勝ち取った。「赤狩り」と称して,大学生が拷問の末殺された。当局は真実を隠そうとするが,それを知った役人,ジャーナリスト,活動家…

「○○ファースト」に拒否反応が出る

もう,使い古された言葉だけれど,まだ使っている人もいる「○○ファースト」という言葉。とっても胡散臭いので,使っている人を信用できなくなる。人間社会は進化してきて「共生」していかないと社会を維持できなくなってきているのにもかかわらず,「○○ファー…

帰ってきたヒトラー 2015

CS視聴。 1945年敗戦間際のヒトラーが2014年のドイツにタイムスリップするというもの。ヒトラーはテレビ番組企画のためにドイツの様々な街に行き,住民にインタビューする。「今のドイツの不満派なんですか?」住民は,移民問題,経済問題,福祉問題と社会…

新潟シティマラソン

自分が好き好んでマラソン大会に参加するとは思わなかった。きっかけは行きつけの床屋の店主に「新潟シティマラソンは,万代橋の真ん中を走ることができ,とても気持ちがいい」と言われたことだった。Apple Watchを手に入れてそれでちょっとずつランニングを…

コーディネーターの質

新潟エンジン02という,新潟の文化について考えよう!というイベントに参加した。A講座の「日本文化を気楽に楽しもう」に参加した。きっと,「和文化」のとらえ方や,「実はこの文化にはこんな裏があって,ここと繋がっているんですよ。」なんていう気づき…

「主体的」と「対話的」について

こんな文章を読んだ。 到来した者の言葉は、私の理解や共感を超えているにもかかわらず、その理解できない言葉を,私はそれでもなお一個の「主体」として引き受け、聴き取らなければならないからである。この背理的な責任の引き受けを通して、初めて「主体」…

「野火」とゾンビ

大岡昇平原作,塚本晋也監督2015年版「野火」を観た。AmazonPrimeで,「そろそろ見放題終了」と出たので,今のうちに観ておかねばと思った。とにかく凄惨な映像が続くのだが,フィリピンの昼間の緑の美しさと,生きるために何でもする人間のどす黒さが対比さ…

国語学習は何のため?

1.初めに本文は,学習指導要領の解説をするものではなく,昨年から「国語の学習は何のため?」ということを考え続けてきたので,そのまとめとしてのメモである。授業で学生と対話して見えてきたもの,本を読んで見えてきたものを少し整理して書きとめておく…

エクリチュール

最近「エクリチュール」に関心を持っている。「エクリチュール」は一般的には「文字言語」を指すが,内田樹さんはロラン・バルト著「零度のエクリチュール」の叙述を元に 社会的に規定された言葉の使い方 と定義している。そして 社会的言語運用がきびしく制…