Pay it Forward,By Gones

上越教育大学 教職大学院 教授 片桐史裕のブログ

国語

自分で分かるということ

「山月記」を「グループ。よみ」させている。「グループ。よみ」は、数人のグループで、句点(。)が来たら次の人に交代する単元の導入時に私がおこなっているものだ。単に「。よみ」をグループでおこなうというそれだけのものである。漢字の読みが分からな…

国語表現の教科書

教科書選定の時期だ。毎回ながら国語表現で使える教科書がほとんどない。教科書はなぜか買わせなければならない制度になっているので、教科書を持たせるのだが、毎回ほとんど使わない。いったい誰があの教科書を作っているのだろうか?国語表現の授業をした…

無意味な会議

学力向上何たら会議国語部会に出席した。教職経験15年未満が出席せよという会議だが、うちの学校の国語にそんな人は存在しない。この会議に出席したのは2回目だ。私が以前に出席した時は司会の人がいろいろ配慮してくれて、実のあるものだったが、今回はど…

「著者はなにが言いたいのか」は意味がない

内田樹のブログで、そのような記事が書かれていた。内田樹は、「これってこういうことなんじゃないかな?」という超感覚的な思いつきを論理的に書いてくれるから「そうそう、そうだよね。」と頷けるものが多い。記事の内容を簡単にいうと、言葉で表現するこ…

文化の伝承

人間は言語を獲得し、代々修得してきた。赤ん坊が言語を習得し、使えるようになる過程は、過去何千年も変わらずほぼ同じパターンでおこなわれていたものと思われる。なぜ言語を習得する必要があったのかというと、同時代の別世代の人とのコミュニケーション…

創造力

それは、小学3年生の娘の学校では創作漢字というものをやっている。しかし、現実に存在する漢字さえも創作漢字を作っていた。これでは基礎学力の定着は望めない。そもそも小学3年生の歳では、創作はできない。この歳の子どもは記憶力が高いのだから、創作…

筆順

最近筆順に凝っている。というより、自分の名前の字の筆順を課題に出したので、それをチェックするのにあやふやなものは1つ1つ調べているのだ。自分は筆順はほぼ完璧と思っていたら、穴があった。「長」の1画目は横棒、「馬」の1画目は縦棒だと思ってい…

原稿用紙における句点の書き方

4月初めなので、原稿用紙の書き方を授業でおこなう。そこでまた新たな事実を発見。縦書き原稿用紙の場合、句点(。)をマスのどこに書くのか。疑いもなく右上だと思っていたが、数人が右下に書いていた。「そう習った記憶がある」というのだ。1人が勘違い…

サーカス「夜は劫々と更けまする」中原中也

「夜」が「劫々」と更けるというのは、どういう意味なんだろう?とちょっと疑問に思ったのですが、「劫々」自体が辞書に載っていない。ネットで解釈を探しても見あたらない。「劫」は「非常に長い時間」というように載っているが、「劫々(こうこう)」では…