Pay it Forward,By Gones

上越教育大学 教職大学院 教授 片桐史裕のブログ

物語の主人公は誰なのか?

「中学校高等学校国語科授業づくり演習」で、「物語の主人公とは?」という話題になった。

主人公は誰が決めるのか?ということなのだが、作者が決めて創作している場合もあるが、読む過程でそれを探るというのは、物語の読み方として意味が無いと思う。読み手が「この人が主人公だ」と思えば、それでいい気がする。作品の読み方は自由だから。

西尾維新の「化物語」(シリーズ)は、形式上阿良々木暦という男性が主人公と設定されているが、シリーズが進んで行くと、阿良々木暦が出てこない物語もある。「主人公」が出てこないその物語ではもはやその人は主人公ではない。

源氏物語のように、たくさんの女性が登場し、それぞれの物語がある。それぞれの物語で、その女性キャラクターが主人公となっている。

私自体は羽川翼の物語だと思っている。それでいいのでは?(405字)