Pay it Forward,By Gones

上越教育大学 教職大学院 教授 片桐史裕のブログ

007 ノー・タイム・トゥ・ダイ

f:id:F-Katagiri:20211020125821j:plain
2021年製作/164分/G/アメリ

ダニエル・クレイグジェームズ・ボンド役が最後ということだ。ダニエル・クレイグの007は全て観ていたと思う。2006年制作の「007 カジノ・ロワイヤル」以来だから、15年間ジェームズ・ボンドを演じた。私はそれまでのジェームズ・ボンドよりも、ダニエル・クレイグの方が好きで、小柄だが、どんなアクション後でもスーツをバッチリ着ている姿が格好良かった。

しかし、今回観てみると、53歳での衰えがちょっと際立ったかな?と思う。普通の人間だったら当たり前の老け方なのだが、ジェームズ・ボンドだったら、もうちょっと若々しくいてほしかった。スーツもあんまり着ていなかったし。リタイヤした後という設定(後に復帰するが)だからか、ラフな格好が多く、ちょっと残念。

内容は、コロナ禍でかなり上映延期されていたが、制作の遅れや、公開できる映画館が無かったためということもあるのだろうが、内容的に、コロナ禍のような世界を描いているというのもあるのかもしれない。まさにドンピシャであり、「ウイルス」により、通常当たり前にできることとが、できなくなるというもどかしさも描いている。それは男女の仲や親子の間のことも同じで、「接触」というものが、いかに人間のコミュニケーションにとって大切かということも描いていた。

全体として、アクションがあまり迫力のあるものではなかったな、という印象だった。初めのカーチェイスは圧巻だったが、その後はただ銃で相手を撃ったり、素手で殴ったりというもので、あれ?こんなんだったっけ?と思ってしまった。

ボンドがリタイヤした後、MI6では、その後の007が就いており、黒人女性だった。次の策はこの人が主役の007を観てみたいと思った。

f:id:F-Katagiri:20211020125807j:plain