Pay it Forward,By Gones

上越教育大学 教職大学院 教授 片桐史裕のブログ

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー volume 3


J-MAXシアター上越視聴 2023 USA

1、2と次男と観に行っていのだが、今回は1人で観に行く。次男は進学で家から出て行ってしまった。

前作「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス」は2017年で、なんと6年ぶり。そりゃあ、ストーリーやキャラ設定も忘れているよ。前作を観て以来、全くこのシリーズに触れていなかったのだから。

オールディーズが流れて、テンポ良くストーリーが進んで行く印象だったが、今回も同じ。しかし、以前はもっと軽いノリで宇宙を救っていた気がするのだけれど、今回はどっぷりと友情物語になっていた。それが好きな人には受けるんだろうな。

動物実験や、人種差別や、そんな重いテーマも付加されていた。今どき、こういうテーマを無視して映画は作れないのだろう。

ソビエトの実験犬が、軽いノリで好きだった。

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス

2022年 USA イオンシネマ新潟南視聴

アカデミー賞7部門受賞の作品で、日本公開前から観に行きたいと思っていた。賞を受賞したから、混んでいるのかな?と思いきや、イオンシネマ新潟南では、それほど大きなスクリーンではなく、半分も入っていなかった。あれ?イオンシネマは、55歳以上だと1100円で見られて、夫婦片方が50歳以上だと2名で2200円で見られるので、今まで良く行っていたユナイテッドシネマから鞍替えした。

トンデモ映画だとは聞いていたけれど、本当にそう。町山智浩さんが言う「オバカ映画」だった。それなのにアカデミー賞を取れるということ自体、すごいことだ。

見始めは、情報量がとんでもなく多く、何が何で、どうなっているのか、現実なのか、別世界なのか、よくわからない状態でストーリーが進んで行き、何となくしっくり分かってきた気になるのだけれど、やっぱりよくわからない。それでも、「それらのマルチバースが、全て繋がっている」ということなんだろうな、と解釈した。選択によりいろんな世界が分岐するのだけれど、結局分岐しても、同じ道を歩んでいる。

選択して、または道を誤って、望まない方向に行って、それを修復しようというのも、結局他のバース世界でも同じ。これがタイトルの意味なのか?と漠然と思ってしまう。

楽しい映画だったし、全く退屈しなかった。見たら語りたくなる映画だった。

以前は、分からなかった部分があったら、もう一度観に行って、理解したいと思ったのだけれど、今は、分からないことを楽しむ映画鑑賞をするようになってきた。何年後か、「あ、あれは、ああいうことなのか」と分からせる作品が、いい作品なんだと思うようになって来た。そっちの方が長く楽しめる。分かった気になったら、そこで終わってしまう。

それにしても、指がソーセージになるって、どういうメタファーなのだろうか?アメリカ文化には、そういうメタファーがあるのかな?これも答え合わせしないまま、生きているうちに気付ければいいと思ってしまう。

主人公が清水美沙、娘(ステファニー・スー)が大坂なおみにしか見えなくなってしまっている。

2022年に観た映画(@映画館のみ)

2022年に観た映画

2022年は映画館にあまり行かなかった。歳のせいか、「明日観に行こう」と思うのだが、当日になると、「ま、今日行かなくてもいいか」となってしまう。いけないなぁと思う。行けば行ったで楽しめるのだが。

それでも、13本。去年よりは4本増えた。

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私の今年のベストは、「流浪の月」広瀬すずがとってもよかったし、ただの美しいだけの女優ではなかったということが分かる。最近結婚の噂がある「○年に1人の……」という人とは大違い。「マトリックス」も、「ドライブ・マイ・カー」も今年だったのか。ずいぶん大昔の気がする。「高田世界館視聴」率が上がった気がする。

映画館でAmazon Prime Videoで観た「プラットフォーム」、今年観た中で最も衝撃的なものだった。そしてAmazon Prime Videoでアニメ見過ぎな気がする。dアニメストアにも加入しちゃったし。

RRR

RRR

2022年 インド 高田世界館視聴

カミさんがぜひ観たいというので、上映館を調べてみると、イオンシネマ新潟西と高田世界館でかかっている。イオンシネマ新潟西は夜の9時からで、終演が夜中の12時頃となってしまう。ということで、高田世界館で観ることにした。カミさんが高速バスで高田まで来て、迎えに行って見にいく。

平日昼間だけれど、人気映画だから混むかな?と思っていたが、いつもの入りだった。駐車場も混むことがなかった。

町山智浩さんと伊集院光さんの熱い評で、私も観に行こうと思っていたし、インド映画は「ナトゥ・踊るマハラジャ」以来だったのだけれど、予想通り、期待通りの映画だった。3時間で高田世界館のちょっと前のめりの椅子で、窮屈な姿勢だったが、それを感じさせない3時間だった。

インド独立への戦いを描いているから、その戦いの過程でかなりの暴力シーンがあるのだが、派手な音楽と演出がその残酷さを上回り、まさにインド映画らしいものだった。

個人的にはもっと音楽と踊りがあってほしかった。戦いのシーンも踊りながら戦えば、残虐さはもうちょっと薄れたのかな?と思う。

エンディングの敵と歌い、踊るシーンは、「らしい」の一言に尽きる。

THE FIRST SLAM DUNK

晴子

とても気になっていていたが、観に行くかどうか迷っていた。他の映画も見たいのもあるし、SLAM DUNKを十年以上前に一気読みしてそれからずいぶん経っていて、細かい内容なんて忘れているし、どうしたもんだか?と思っていた。

そしてCGということも噂で聞き、CGのアニメってあんまり得意じゃないんだよなー、なんだか不自然で。と思って、躊躇していた。

そうしたら、坂本真綾さんが自身のラジオ「ビタミンM」で赤木晴子役を演じていると明かした。映画公開まで内緒だったのだ。それじゃあ行かねばと思い、そのラジオを聞いた翌週行ってきた。

赤木晴子の出番は本当に少なかったのだけれど、ちょっとでも坂本真綾演じる赤木晴子の声が聴けて良かったのだけれど、観に行って良かったと思った。

山王戦の細かいストーリーというか、プレイしているメンバーの名前さえ忘れている状態だったわけだが、山王戦の進行とともに、それぞれの過去の出来事が織り込まれ、少しずつ思い出されていくという経験ができた。これは希有な経験だ。こんな経験ができたんだから、主要なところを忘れていて良かったと思った。マンガを読んだとき以来、2度目の感動を覚えることができた。忘れるって人間の素晴らしい能力だ。

ラストプレイでは、マンガを読んだときの思いが思い出され、「そうそう、」とふりかえられ、涙が出てしまった。もう既に山王戦の結果は分かっているのに、どうして泣いてしまうんだろう。いやぁ、あの表情は反則でしょう。

CGでのバスケ描写はなんだかゲームみたいなのだけれど、それはおいておいても躍動感と迫力があって、この描写だから、このゲームの壮絶さが描けるんだろうか?と思った。


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それにしても、リョータのお母さん、もうちょっと綺麗に描いて挙げればいいのに、なんて思ったりして。

プラットフォーム


2019年 スペイン Amazon Prime Video視聴

これも町山智浩さんからラジオで教えてもらったもの。Amazon Prime Videoの私へのお勧めに突如として現れた。こういう映画を見ている傾向があるのだろうか?

それはそうと、刺激的すぎる映画だ。もしこれを映画館で見ていたら、きっとダメージはもっと大きかっただろう。

主人公は突如学校の教室ほどの広さの、コンクリート打ちっぱなしで、ベッドとトイレと水道しか無い部屋で目覚めた。部屋の真ん中に四畳半くらいの穴が空いている。だから上にも下にも部屋がずっと続いていることが分かる。48と壁に彫ってあるから、上には47部屋あるのだと分かるが、下は何階あるのかは覗いてみても分からない。

同居人がいろいろ教えてくれたりくれなかったりする。警告音が鳴り、上から中央の穴ぴったりの大きさのプラットフォーム(=テーブル、といっても、空に浮いている)が降りてきて、そこにはそのプラットフォームいっぱいの、食い散らかされた(もともとは)豪華な食事が降りてくる。同居人は即座に食べ始める。主人公は、そんな食い散らかされたものを食べる気にはならない。同居人は素手で汚く食べ、警告音とともにテーブルが下の階に降りていくときに、手に持っていた食べかけを放り投げ、つばも吐く。

どうやらこの食事でしか命を食いつなぐことはできないようだ。プラットフォームにある食べ物をそれが降りていってから保管していると、部屋が死ぬほど暑くなったり寒くなったりする。「貯蓄」はできないようになっている。

1カ月すると眠くなり、全員が部屋を入れ替わるようだ。そのルールは分からない。同居人は先月は200階台で生死の境をさまよったそうだ。200階ともなれば、残っている食事は皆無だ。

こんなことは現実にはあり得ないと言うことは、何かを象徴している映画というのが分かってくる。上の階の人たちは有り余る食事を食べ散らかし、下の階の人たちはそのおこぼれにも預かれない。格差社会を象徴的に描いている。上の階の人たちは、必要以上のものを食べるから、下の階の人たちは食べられない。上の階の人たちが適量を食べていれば、全ての人たちに食事は行き渡るはずなのに。

下の階の人たちは食べるものが無いから、人殺しも行われる。人肉も食べる。そうしないと生きていられないのだ。

何とか生き延び、そのうち主人公は上の階に移動できた。一桁台の階だ。

どうすれば全員が生き延びられるか知っているのに、上の階の人たちはそれをしようとはしない。主人公も同じだ。

格差社会は自分の利益を優先していると、解消することはない

また階が変わり、同居人も変わる。その同居人は全員が生き延びる方法を実践しようとする。プラットフォームが来たら、2つの皿にそれぞれ1人分の食事を取り、1つの皿分だけ食べ、もう1皿は下の階の人の分で、プラットフォームが降りていくときに、下の人にも同じようにするように伝える。しかし、下の階の人はそんなことをしようとしない。

そんなのはどうせ無駄だと思っている主人公は、無視して自分の分を手づかみで食べる。しかし、何度も何度も同居人がおこなうので、気が変わり、下の階の人に「この人の言うとおりにしないと、食事の上にクソをする。」と伝える。

世を手っ取り早く変えるためには暴力が必要

同居人はその言動に同意しなくとも、下の階の人が指示通りにしてくれたから、その効果は渋々認める。

その後、同居人が変わり、本当に全員が生き延びるために行動する。プラットフォームに2人で乗り、上の階の人たちには食事を与えず、食べようとしたら暴力で阻止し、下の階になったら、その日生きていける分を分け与えるのだ。

世の中を変えるためには、口先だけでは無理で、実際に行動することが必要

・・・この先は書かないが、この映画の中に社会の仕組みとその問題、世の中の歴史、宗教の意味等、全てが詰まっていると見取れた。凄すぎる映画。Amazon Prime Videoで、自分の部屋で見ているからと言って、途中で止められない映画だった。

スペイン映画、考えさせられる。

キングダム2 遥かなる大地へ


2022 日本 J-MAXシアター鑑賞

羌瘣を観に行ったと言っても過言ではない。キャストが発表されたとき、「はまり役だな」と思った。

しかし、もうちょっと綺麗に描いてくれても……と思ったりして。戦い後のやつれ方がハンパない。実際はもっとそうなのだろうけれど、それだったら、戦場であんな白い服は普通着ないだろうと、ファンタジーな部分もあるのだから、羌瘣は、ずーっと美しくいてもいいんじゃないのかな?

漫画は息子から借りて全て読んでいるけれど、映画化って、どこまで続くんだろう?第2作でここまでだったら、何年かかるのか?そのうち役者が歳取って、シンも羌瘣もテンも演じられなくなっちゃうよ。